岡崎慎二は早々に移籍すべき!岡崎がレスターに合わない3つの理由

前投稿に引き続き、レスターに岡崎が合わない理由を紹介したい。

 

daisuke-asabana.hatenablog.com

 

②岡崎選手のお株を奪ってしまうバーディーの存在

奇跡の優勝と言われた昨シーズン。岡崎選手の貢献度が高いと評される記事を何度も見かけたが、主に評価されていたのは、守備の貢献と"リンクマン"として前線の中盤の繋ぎ役として貢献したというものだった。

レスターといえば4-4-2の布陣がおなじみであり、岡崎選手は前線の"2"として出場していたもののその役割は最前線では無く、ビルドアップの際には相方のバーディよりも下がったポジションを取り、ボールを経由する役割を担っていた。

しかし、私は岡崎選手がFWとして最も能力の高いと思えるのは相手を出し抜く(裏を抜ける)動きであるから、レスターシティーではそのお株が奪われてしまっていると感じている。

日本代表として右サイドでプレーしていた時も、マインツで2ケタ得点を奪ったときも、その動きだしで相手を翻弄して得点を奪っていた。

他の選手に比べてスピードがあるわけでもなく、体も小さく強いとは言えない。

加えてボールコントロールはお世辞にもうまいとはいえず、その為にボールホルダーとなった時にDFをいなすという場面もほとんど無い。(トラップで相手をいなす場面はあるが・・・)

さらにいえば、シュートの技術も低い。岡崎選手のプレーを追っていると度々、余裕のある場面で正面にシュートを打ち込む場面に出くわすのである。

にも関わらず歴代の日本代表で3番目にゴールを決めているのは、前投稿にも書いた守備のように賢いポジショニングができる為であると考える。

端的にどういう動きが優れているのかといえば、味方のボールホルダーにタイミング良くボールを出させる動きができるという点である。

それだけを聞くとなんだ普通じゃないかと思うかもしれないが、単純に裏を抜ければいいというわけではない。

例えば、味方の選手と心が通じ合い、以心伝心できれば、どんな選手でも簡単に裏をとることができる。

鬼ごっこで逃げるほうが追うほうよりも有利であるように、DF側は相手の動きに対応するしかないのだから、ボールの出し手と完全に意思疎通できれば(ボールが出ると同時に抜け出せば)、遅れてDFは対応することになる。

しかし、実際にはボールを持ったときには多数の選択肢があり、無数のタイミングが存在し、蹴る為にはそれなりに時間を要する。すると通常の裏への抜け出しは、事前に前線の選手が裏へと抜け出す動きをして、それを見たボールホルダーがボールを蹴るという手順になる。

するとDF側からすれば、ボールが出る前に事前に裏へ抜け出す動きをしているのだから、対応する時間があり、それほど遅れずに済む。

そのために、裏へ抜け出す選手はバーディのように尋常ならざるスピードが必要とされるのである。

岡崎選手の場合バーディほどスピードが無い代わりに味方の選手のパスのタイミングを読み、走りだすタイミングとボールが出るタイミングのタイムラグを小さくすることで、相手DFを出し抜くのである。

これが上記のタイミングの良くボールを出させる動きである。

例として、味方選手がトラップして顔を上げるタイミングで走り出す等があげられるが、この味方のプレーを読む賢さは守備時の相手のプレーを読む力と共通するところがある。

岡崎選手は常に得点をとらなければならないと強く自負を述べているが、彼が得点を奪うためには技術を補う為に自分の長所を生かす必要があると考える。

その為にバーディのように裏を抜けるプレーを得意とする選手がいるレスターでポテンシャルを十分に発揮できないと判断する。

即ち岡崎を最前線として使ってくれるクラブに移籍するべきである。

私はそう言いたい。

 

 

 

岡崎慎二は早々に移籍すべき! 岡崎がレスターに合わない3つの理由

1月22日 プレミアリーグ第22節 吉田選手が出場するサウサンプトンに3-0で完敗。

レスターシティはこのゲームで岡崎選手をトップ下に据えた4-3-1-2の摩訶不思議な布陣でスタート。昨シーズンの後半戦4-4-2のシステムで強固な守備を誇ったレスターはどこへやら。

中盤3枚で守備をするために両サイドが空きすぎ、中盤は振り回され、ボールホルダーがフリーになった影響でただでさえ低いDFラインはさらに下がり、前線との大きなギャップを作ってしまい、守備の崩壊を招いていた。

守備意識の高い岡崎選手でさえ、中盤の3枚に取り込まれてまで守備をするとこまでいかず、あくまで出張するという形でフォローにまわるというくらいに留めていたのはやはり戦術なのだろうか。

だとすれば、その時のレスターは少ない人数(4-3)で守って、少ない人数(1-2)で攻撃するというような昨今のトレンドからも昨シーズンからも逆行するような戦い方を選んでいたように思える。

ラニエリ監督の中で、どういう理屈があるのかは不明だが、私見として全く利益のないシステムだった。

ただ、レスターの成績の不振如何に関わらず、岡崎選手はレスターに合わないと断言したい。それは岡崎選手がレスターで活躍できないという意味では無く、ポテンシャルが十分に発揮できないという意味で。

その理由は3つあるが、今回はその内一つを書きたい。

 

①岡崎選手の守備能力が生かされないレスターの基本戦術

私は岡崎選手の特出するべき能力として、守備の能力の高さを挙げたい。

前線からの守備という括りでいえば、世界一といっても過言では無いと考えている。

それはとてつもないフィジカルやスピードを持った選手よりも脅威であるという意味で言っている。

なにが凄いのかを端的に言うなら、相手の行動を読む力、ボールホルダーへの接近の仕方、スプリントの使い方の3点である。つまりは、相手のCBやSBがボールを持った時に相手の縦のパスコースを塞ぎ、塞ぎながら相手に接近し、さらに相手が出す横パスを読んでスプリントするということを常にできる。

その結果、どういうことが起きるのかというと、当然、相手のプレーが制限されていることで、岡崎選手自身や味方がボールを奪うことができる。

もちろん相手も馬鹿では無いから奪われると思えば大きく蹴って逃げたりするが、プレーが制限された状態で数的不利な岡崎選手側の自陣に蹴りこんでしまえば、十中八九マイボールになる。

岡崎選手が前線から守備を行うと必然的に上記2点の状況によりボールを奪う場面が増えるのである。

 

ただし、これには条件がある。

味方のDFラインが高い場合に限るという点である。

なぜならDFラインが低ければ、相手はプレーできるエリアが広がるということである。

プレーできるエリアが広がるということは、相手選手一人一人のスペースが増える。

例えば、いくら前線の選手が前から守備をしていても、DFラインが低ければ、相手の前線の選手は広大なスペースがある為に、大きいボールをマイボールにしやすく、それもスペースがある状態でボールを持てる為、危険な状態を招くことになる。

それもロングボールを奪ったとしても相手はロングボールを蹴って、前線に出している為に全体が前がかりになっておらず、リスクも低い。

そこで、レスターの話に戻ると、レスターはDFラインを低く(というよりも下げて)戦っている。もちろん相手にスペースを与えるのは危険であり、愚かな行為であるから、全体で下がる。つまり相手の最終ラインの選手にスペースを与える代わりに、相手の前線の選手に対するスペースを消している。

となると岡崎選手の前線からの守備は距離感とスペースがありすぎる為に全くプレッシャーがかからない。

そうなると岡崎選手がその場面でできる守備は相手のパスコース(もしくはスペース)を消すことしかできない。

もちろんそれだけでも他の選手より優れているといえるが、得点に結びつきやすいショートカウンターを生み、相手の攻撃を崩壊させることができる岡崎選手の守備が役に立たなくなってしまうと私は考えている。

つまり岡崎選手のポテンシャルが十分に発揮できるクラブとは、DFラインを高く設定するクラブである。

私はそう言いたい。