岡崎慎二は早々に移籍すべき! 岡崎がレスターに合わない3つの理由
1月22日 プレミアリーグ第22節 吉田選手が出場するサウサンプトンに3-0で完敗。
レスターシティはこのゲームで岡崎選手をトップ下に据えた4-3-1-2の摩訶不思議な布陣でスタート。昨シーズンの後半戦4-4-2のシステムで強固な守備を誇ったレスターはどこへやら。
中盤3枚で守備をするために両サイドが空きすぎ、中盤は振り回され、ボールホルダーがフリーになった影響でただでさえ低いDFラインはさらに下がり、前線との大きなギャップを作ってしまい、守備の崩壊を招いていた。
守備意識の高い岡崎選手でさえ、中盤の3枚に取り込まれてまで守備をするとこまでいかず、あくまで出張するという形でフォローにまわるというくらいに留めていたのはやはり戦術なのだろうか。
だとすれば、その時のレスターは少ない人数(4-3)で守って、少ない人数(1-2)で攻撃するというような昨今のトレンドからも昨シーズンからも逆行するような戦い方を選んでいたように思える。
ラニエリ監督の中で、どういう理屈があるのかは不明だが、私見として全く利益のないシステムだった。
ただ、レスターの成績の不振如何に関わらず、岡崎選手はレスターに合わないと断言したい。それは岡崎選手がレスターで活躍できないという意味では無く、ポテンシャルが十分に発揮できないという意味で。
その理由は3つあるが、今回はその内一つを書きたい。
①岡崎選手の守備能力が生かされないレスターの基本戦術
私は岡崎選手の特出するべき能力として、守備の能力の高さを挙げたい。
前線からの守備という括りでいえば、世界一といっても過言では無いと考えている。
それはとてつもないフィジカルやスピードを持った選手よりも脅威であるという意味で言っている。
なにが凄いのかを端的に言うなら、相手の行動を読む力、ボールホルダーへの接近の仕方、スプリントの使い方の3点である。つまりは、相手のCBやSBがボールを持った時に相手の縦のパスコースを塞ぎ、塞ぎながら相手に接近し、さらに相手が出す横パスを読んでスプリントするということを常にできる。
その結果、どういうことが起きるのかというと、当然、相手のプレーが制限されていることで、岡崎選手自身や味方がボールを奪うことができる。
もちろん相手も馬鹿では無いから奪われると思えば大きく蹴って逃げたりするが、プレーが制限された状態で数的不利な岡崎選手側の自陣に蹴りこんでしまえば、十中八九マイボールになる。
岡崎選手が前線から守備を行うと必然的に上記2点の状況によりボールを奪う場面が増えるのである。
ただし、これには条件がある。
味方のDFラインが高い場合に限るという点である。
なぜならDFラインが低ければ、相手はプレーできるエリアが広がるということである。
プレーできるエリアが広がるということは、相手選手一人一人のスペースが増える。
例えば、いくら前線の選手が前から守備をしていても、DFラインが低ければ、相手の前線の選手は広大なスペースがある為に、大きいボールをマイボールにしやすく、それもスペースがある状態でボールを持てる為、危険な状態を招くことになる。
それもロングボールを奪ったとしても相手はロングボールを蹴って、前線に出している為に全体が前がかりになっておらず、リスクも低い。
そこで、レスターの話に戻ると、レスターはDFラインを低く(というよりも下げて)戦っている。もちろん相手にスペースを与えるのは危険であり、愚かな行為であるから、全体で下がる。つまり相手の最終ラインの選手にスペースを与える代わりに、相手の前線の選手に対するスペースを消している。
となると岡崎選手の前線からの守備は距離感とスペースがありすぎる為に全くプレッシャーがかからない。
そうなると岡崎選手がその場面でできる守備は相手のパスコース(もしくはスペース)を消すことしかできない。
もちろんそれだけでも他の選手より優れているといえるが、得点に結びつきやすいショートカウンターを生み、相手の攻撃を崩壊させることができる岡崎選手の守備が役に立たなくなってしまうと私は考えている。
つまり岡崎選手のポテンシャルが十分に発揮できるクラブとは、DFラインを高く設定するクラブである。
私はそう言いたい。